行人台城(ぎょうにんだい)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 高城氏か
 遺構  : なし
 交通  : JR常磐線北小金駅徒歩10分


       <沿革>
           高城氏によって根木内城の支城として築かれたものと推測される。築城年代について
          は、そもそも根木内城の築城年に諸説あるため定かでない。ただし、根木内城に代わる
          新たな居城として小金城の築城が始められた享禄三年(1530)までには、存在していた
          ものと考えられる。
           永正年間(1504〜21)に行人台周辺で、高城胤吉と足利義明の間で行人台の戦いが
          あったとされるが、その際に行人台城があったかどうかは不明である。


       <手記>
           行人台城は、沢谷戸を挟んで根木内城の南西に突き出た、小さな台地の突端に位置
          しています。かつては土塁や堀が残っていたそうですが、宅地造成によって消滅してい
          ます。
           清ヶ丘小金公園の南東隅に、行人台遺跡の標柱が建っています。城跡というより古代
          から近世までの複合遺跡としてのものですが、今に残るそれらしい唯一の目印になって
          います。この標柱の東側一帯の宅地開発にともなう発掘調査で、堀や虎口が検出され
          ました。また、古くから周辺では大量の人骨が散らばっていたそうで、行人台の名はこう
          した遺骨を行人塚のものと考えていたからだそうです。むしろこの人骨を行人台の戦いの
          戦死者のものとする見方もあるようですが、古墳や古代集落のものと考えることもでき、
          結局のところ統一した見解は出ていないようです。

           
 行人台城址を望む。
行人台遺跡標柱。 


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