石神城(いしがみ)
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 江馬時経か
 遺構  : 曲輪、堀、土塁
 交通  : 神岡市街から車で10分


       <沿革>
           天文年間(1532〜55)ごろの江馬氏当主、江馬時経によって築かれたと伝わる。高原諏訪城
          支城として機能したものとみられるが、詳しい沿革は定かでない。


       <手記>
           国史跡「江馬氏城館跡」に指定されている7城館の1つで、白山神社の本殿裏から上の地図通り
          の登山道があります。道の入口は獣除けのフェンスが設けられていて、ゲートもしっかり閉じられて
          いますが、偶然居合わせた地元の方に伺ったところ、きちんと閉めれば開けて入って大丈夫との
          ことでした。
           道は城の背後の峠に至りますが、そこから城へ上がるには斜面を直登することになります。無理
          ではありませんが、先の地元の方に教わったところでは、峠の手前で左に折れ、電線鉄塔沿いの
          点検道を行って城の先端側に出るのがベターだろうということで、そちらを歩きました。ところどころ
          崩れていて注意は必要ですが、樹木がないのでたしかに見通しよく歩けます。
           先端尾根は、鉄塔から下は藪が酷くて未確認ですが、頂上側には主郭下の左右に竪堀が認め
          られます。この竪堀は尾根上で繋がっていれば堀切ですが、現状は土橋状になっています。これ
          が後世の造作なのか、当時からのものなのかは、表面観察からは判断が困難です。
           主郭は土塁で囲まれていたと見られ、背後には大きな堀切があります。その後方は細尾根で、
          先端近くに狼煙台か何かのような土盛りがあるものの、はっきりとした曲輪形成は成されていま
          せん。堀なども伴っておらず、後は前述のとおり斜面を直降して峠に戻ります。
           全体として、石神城はお隣の洞城などと比べると、かなりシンプルな構造をしています。眼下に
          上宝道と高原川の渡河点を扼し、高原郷本領の入口を守るというそれなりに重要な拠点のように
          思えるのですが、どうも築かれたときのままほとんど手を加えられていないように感じられました。

           
 登城口の白山神社門前。
白山神社本殿。 
 境内の城址標柱。
主郭前方の竪堀。 
 同上。
竪堀付近からの眺望。 
 竪堀付近から下方の尾根筋を望む。
主郭のようす。 
 主郭背後の堀切。
主郭後方尾根先の土盛り。 


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