安場氏館(やすばし)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 安場氏か
 遺構  : 土塁
 交通  : 伊賀鉄道上野市駅からバスに乗り、
      「喰代」下車すぐ


       <沿革>
           安場家は江戸時代に庄屋を務めていたとされるが、それ以前の動静については
          定かでない。名張市との境近くに安場の地名と安場氏城があるが、両者に関係が
          あるのかも不明である。


       <手記>
           百地丹波守城和田城の麓の十字路角にある、安場家の居宅が安場氏館跡
          です。南西隅から西辺にかけて土塁が残り、また南東隅北側にも、土塁の一部が
          見られます。
           1998年に土塁の発掘調査が行われ、少なくとも南東隅の土塁については、土中
          からビニール片などが見つかったため、後世の盛り土であることが判明しました。
          これを受けてか、この南東隅土塁は取り崩されたようで、今では見られません。
           周辺には数多くの城館があり、そのすべてが丘上など高低差のある位置に構築
          されているのに対し、この安場氏館だけは平地に築かれています。これが、安場氏
          が周辺諸氏より低い立場にあったため、あるいはこちらを平時の居館とする背後の
          の和田城主だったなど、何か理由があっての選地なのかどうかが大いに気になる
          ところです。

 南西隅から西辺にかけての土塁。
南東隅北側の土塁の一部。 


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