市川屋敷(いちかわ)
 別称  : 市川氏陣屋
 分類  : 陣屋
 築城者: 市川氏
 遺構  : なし
 交通  : 西武池袋線入間市駅または
      JR八高線金子駅からバスに乗り、
      「ペアーレ入間入口」下車徒歩5分


       <沿革>
           江戸時代初期の旗本市川氏の屋敷とされるが、詳細は不明である。


       <手記>
           龍圓寺周辺が屋敷跡とされていますが、詳しい位置はわかりません。『中世城館
          調査報告書集成』には、備考として「田谷稲荷」と記しています。龍圓寺の本堂から
          東へ下りる小道の中途に小さな社と観音像があり、かつてここに「田谷の井」という
          古井戸があったそうです。現地の碑文の内容にしたがえば、このお社は稲荷社で、
          『集成』にいう田谷稲荷を指すものと思われます。
           市川氏について、来歴は定かでありません。ただ、すぐ隣には五味氏の陣屋が、
          南方には土屋氏の陣屋があったとされることから、市川氏も武田氏旧臣の家系と
          考えるのが妥当でしょう。龍圓寺は慶安二年(1649)に徳川家光から寺領15石を
          拝領しており、このときまでには、市川氏は当地を離れていたとも考えられます。

           
 龍圓寺。
田谷の井跡の稲荷社と観音像。 
 龍圓寺墓地からの眺め。


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