小松寺砦(こまつじ)
 別称  : 小松寺山砦
 分類  : 平山城
 築城者: 羽柴秀吉
 遺構  : 削平地か
 交通  : 名鉄小牧線味岡駅徒歩15分


       <沿革>
           天正十二年(1584)の小牧・長久手の戦いに際し、羽柴秀吉方の陣城として築かれた。
          東西に2郭をもつ陣城であったといわれる。北西に続く久保山砦には、同年四月九日の
          長久手の戦い以降、秀吉が楽田城から移って全軍を指揮したと伝わる。
           同年十一月に講和が成立すると、役割を失い廃された。撤退の際、小松寺は放火され、
          堂宇や宝物が焼失したとされる。


       <手記>
           小松寺本堂北西背後の墓地が小ピークになっていて、これが西郭にあたるものと拝察
          されます。とはいえ城砦に繋がるような造作はみられず、指呼の間に臨む久保山砦との
          距離感に、陣城の立地を想起するのみです。
           一方で、久保山砦跡にはない眺望が開けていて、眼前に小牧山城を望めるのは大きな
          ポイントといえるでしょう。周辺の羽柴方の砦跡で、小牧山城が見えるのはここ以外では
          岩崎山砦くらいしかないと思われます。

           
 小松寺墓地。西郭跡か。
墓地から小牧山城を望む。 
 墓地から久保山砦跡を望む。


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