荒神山城(こうじんやま)
 別称  : 荒神山砦
 分類  : 山城
 築城者: 伊那衆か
 遺構  : 不詳
 交通  : JR飯田線伊那新町駅徒歩25分


       <沿革>
           天文十三年(1544)、武田晴信(信玄)が福与城主藤沢頼親を標的とすると、頼親を支援する
          伊那衆や小笠原長時の援軍が荒神山に集結した。荒神山にそれ以前から城砦があったのか
          否かは定かでない。
           同年十一月一日、晴信の弟・信繁が荒神山へ攻めかかると、守備方は防ぎきれず松島へと
          退いた。その後、荒神山は信玄の伊那攻略拠点となったともいわれるが、詳細は不明である。


       <手記>
           荒神山は天竜川左岸の緩やかな独立丘で、二つ指の獣の足跡に似た形をしています。西側
          の指にあたる峰の中腹に山名の由来と思われる荒神社があり、その背後の峰上が荒神山の
          山頂とみられます。現在は水道施設が建ち、周囲は削平地といえなくもありませんが、明確な
          城砦遺構は見られません。
           それ以外の山のほとんどは、スポーツ公園やホテルの敷地となっていて、「たつの海」という
          人工の大池も設けられるなど大きく改変されています。国土地理院地図の年代別航空写真を
          見ると、公園化される前はびっしり畑地が広がっていたようです。
           結局のところ、天文十三年に伊那衆が立て籠もった以外に史料上の記述はなく、現地にも
          これといった遺構は認められません。目立つ独立丘とはいえ山容や地形は城砦向けではなく、
          山そのものに軍兵が陣取っていたという程度のものではないかと推察されます。

           
 大城跡から荒神山を見下ろす。
南から荒神山を望む。 
 荒神社。
荒神山山頂の水道施設。 
 施設脇の削平地。
おまけ:荒神山公園に展示されていたSL。 


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