巻館(まき)
 別称  : 真木館
 分類  : 平城
 築城者: 不明
 遺構  : なし
 交通  : JR越後線巻駅徒歩15分


       <沿革>
           築城の経緯は不明である。新発田重家の乱さなかの天正十二年(1584)四月、三条城主
          甘粕長重(景持)から上杉景勝への書状に「真木之地之事」と見えるのが、史料上の初出と
          される。
           また寛政元年(1789)の『御巡見様御案内手控帳』に、天神山城主小国氏の家臣とされる
          西山庄左衛門が城主であったことが記されている。これらのことから、慶長三年(1598)の
          上杉家の会津転封に際して廃城となったと推測されている。


       <手記>
           巻町旧市街の北端付近に位置する巻館は、コンビニエンスストアの駐車場前に建てられた
          石碑や説明板と、その脇の「館之城」の交差点から存在をうかがい知る程度になっています。
          明治時代の地籍図や小字などから、石碑付近を北西端とする横長の長方形の城館であった
          と推定されています。
           巻は江戸時代に西川の舟運で発展したそうですが、戦国時代には巻館を中心とした町場が
          形成されていたとも見られているようです。

           
 巻館跡石碑。
館之城交差点。 


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