権現鼻台場(ごんげんはな)
 別称  : なし
 分類  : 砲台
 築城者: 五島藩か
 遺構  : 不詳
 交通  : 奈留港フェリーターミナル徒歩3分


       <沿革>
           「遺跡ウォーカー」に記載があり、泊崎台場とともに五島藩によって整備されものと
          思われるが、詳細は不明である。

          
       <手記>
           権現鼻台場のある奈留島は、五島列島で最大の福江島から2つ東にあり、列島内
          では規模の大きな方の島です。フェリーターミナルを出てすぐ目の前に泊崎台場が
          あり、権現鼻台場は小さな入り江を挟んでそのすぐ北にあります。
           権現鼻台場のあった小山は権現山と呼ばれ、かつては権現社が祀られていたこと
          からその名がついたとされています。権現社は失われたようですが、伐採が禁じられ
          ていた社叢が豊かに残り、「権現山樹叢」として国天然記念物に指定されています。
          麓の道沿いに樹叢についての説明板と石碑が設置されていますが、台場の存在に
          ついては一切触れられてません。
           台場があったのは山頂ではなく先端付近とされていますが、いずれにせよ山に入る
          ことはできなさそうです。そもそも台場を置くには砲台に加えて大砲を引き上げる車道
          を作る必要があると思うのですが、外観上はそのような痕跡は見られず、説明板にも
          伐採御法度の禁が破られたようなことは記されておらず、少々不思議に感じました。


           
 フェリーの甲板から権現山を望む。
先端側麓から権現鼻台場跡を見上げる。 
 権現山樹叢の石碑と説明板。


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