根本城(ねもと)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 高城下野守か
 遺構  : 削平地
 交通  : JR常磐線/新京成電鉄松戸駅徒歩10分


       <沿革>
           『日本城郭大系』によれば、根本村の「鎮守」について、高城下野守が建立したものを、
          高城播磨守が天正(1573〜92)末に再興したとする史料が発見されたとある。このこと
          から、『大系』では播磨守が根本城主であったことは「ほぼ間違いない」としている。
           播磨守については、天正十八年(1590)の小田原の役で小田原城に詰めていた武将
          として高城播磨守胤知の名がみられるが、同一人物であるかは定かでない。下野守は、
          小金城を築いた高城胤吉以下胤辰・胤則と3代にわたる名乗りであり、『大系』の記述
          からは、このうち誰を指すものかは読み取れない。


       <手記>
           現在の金山神社一帯が城跡とされています。宅地開発や鉄道建設にともなう土取り
          や造成によって、周辺の地形は大きく変わってしまっているということですが、神社の森
          は麓との高低差を留めており、城があったことをうかがうには充分といえます。
           『大系』には、「北側に腰郭的遺構がわずかながら残っている」とあります。北麓から
          登る神社の石段の途中に幅の狭い踊り場があり、サイドに細長く伸びています。「腰郭
          的遺構」が指すものはこれ以外に見当たらないのですが、本当に遺構かどうかは断言
          しかねます。
           参道のひとつ西側の駐車場の奥に、竹ヶ花雷電湧水という小さな湧水池があります。
          かつては、このような湧水が周辺にはいくつもあったということで、この地に経営上の城
          が必要であったことを物語る貴重なよすがとなっています。


           
 北麓から根本城址の丘(金山神社)を望む。
金山神社。 
 参道中途の踊り場。
 削平地跡か。
竹ヶ花雷電湧水。 


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