小山御館(おやま)
 別称  : 小山館、小山氏館、神鳥谷曲輪
 分類  : 平城
 築城者: 小山政光か
 遺構  : 土塁
 交通  : JR小山駅徒歩15分


       <沿革>
           小山氏の最初期の居館跡と推測されている。小山氏は、平安末期の武将小山
          政光に始まるが、政光が築いたものかどうかは定かでない。
           天授六/康暦二年(1380)に勃発した小山義政の乱に際し、義政は祇園城
          鷲城岩壺城、新々城、宿城の5城を拠点としたとされる。このうち宿城を当館に
          充てる向きもあるが、確証はない。
           乱後に小山氏を再興した結城基光の次男泰朝は、祇園城を居城としたとされ、
          遅くともこの時に居館としての役割は失ったものと推測される。


       <手記>
           JRの線路沿いに土塁が1辺残っていて、「史跡曲輪跡」とだけ書かれた石碑が
          建っています。脇には小川が流れているので、この水利を押さえる目的で築かれ
          た開発領主の居館であると思われます。
           つとめて中世的な居住用の館であるうえに、詰城の鷲城や祇園城からはやや
          離れていることから、いつ頃まで使われていたか少々疑問です。ただ、この3城館
          を結ぶときれいな直角三角形が出来上がることから、広義の小山城の一端として
          一応戦国時代までは存続していたのかな、という気もします。

           
 城址碑。
城址碑と土塁。 


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