甲山城（かぶとやま）
	別称　 ：　なし
	分類　 ：　山城
	築城者：　不明
	遺構　 ：　曲輪、堀
	交通　 ：　牛追砦跡から徒歩20分
＜沿革＞ 　　　　　　　　　　　甲山城について詳細は不明である。 　　　　　　　＜手記＞ 　　　　　　　　　　　山崎城跡から続く稜線上に並ぶ小城砦群の東端に位置するとみられ、西方には今村峠を経て 　　　　　　　　　　牛追砦があります。登山道などははっきりとは整備されていませんが、尾根筋をたどって行けば 　　　　　　　　　　いつかは着くので迷うことはないでしょう。途中には電線鉄塔があり、眺望が開けていて八日町 　　　　　　　　　　古戦場や梨打城跡などが見渡せます。麓からの比高は300mを超えますが、山崎城からの城砦 　　　　　　　　　　トレイルで今村峠まで来たあとは残り100mちょいなので、さほど苦労はありません。 　　　　　　　　　　　城山の西側尾根筋には3条の明確な堀切があり、いきなりボルテージを上げてくれます。城内 　　　　　　　　　　は主郭を2段ほどの帯曲輪が取り囲む構造で、大きな工夫はみられませんが、造作もはっきりと 　　　　　　　　　　しています。背後の東側には腰曲輪が付属するものの、堀切は認められませんでした。一方で、 　　　　　　　　　　脇の斜面に畝状竪堀のようなごく浅い地形がありましたが、植樹林の根本が盛り上がっただけの 　　　　　　　　　　ようにも見え、断言はできません。 　　　　　　　　　　　全体としてコンパクトながらよくまとまっており、稜線上の他の城砦が峠道の監視塔を目的として 　　　　　　　　　　いるように見えるところ、実戦を意識した城であるように感じました。少なくとも広瀬宗域が姉小路 　　　　　　　　　　頼綱に逐われるまでは、広瀬氏の重要な支城だったものと推察されます。
	西側尾根筋の堀切。
同上。
	同上。
階段状の帯曲輪。
	主郭のようす。
主郭南側の帯曲輪。
	同北側の帯曲輪。
東側背後の腰曲輪。
	腰曲輪脇斜面の畝状竪堀状地形。 　遺構かは判断の難しいところです。
途中の電線鉄塔付近からの眺望。　 八日町古戦場と梨打城跡（左）が見えます。

BACK