上山氏城(うえやまし)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 上山氏
 遺構  : 土塁、堀跡、虎口
 交通  : 伊賀鉄道上野市駅からバスに乗り、
      「蓮池」下車徒歩5分


       <沿革>
           『三国地誌』に上山氏堡として記載があるが、詳細は不明である。旧上野市東高倉にも、
          天正九年(1581)の第二次天正伊賀の乱で比自山に立て籠もった伊賀郷士の1人である
          上山氏の館があるが、両者に関係があるかどうかも定かでない。


       <手記>
           上山氏城は、蓮生寺墓地の東側に隣接する単郭の伊賀式城館です。墓地から土塁上に
          かけてかなり急勾配の切岸となっていますが、当時からの地形なのかどうかは不明です。
          尾根をさらに登ると、西岡氏館があります。
           四周の土塁が比較的良好な形で残り、南辺には虎口もみられます。東辺には浅いながら
          堀跡も残っています。
           『三重の山城 ベスト50』では副郭の城と紹介され、『日本城郭大系』では墓地を「館跡か」
          としていますが、はっきり副郭と読み取れるような遺構はみられません。あるいは、『三重の
          山城』では西岡氏館跡を含めて1つの城館とみなしているのかもしれません。たしかに両城
          の間には、土塁状地形や堀跡のような通路、麓へ下りる山道の分岐などが見られますが、
          これらは遺構ではなく、後世の畑地などの造作と思われます。

 墓地側の切岸状態地形。
土塁。 
 土塁の南西隅。
城内のようす。 
 南辺の虎口。
東辺の土塁と堀跡。 


BACK