小山ノ上遺跡(こやまのうえ)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 不明
 遺構  : なし
 交通  : 西武新宿線狭山市駅からバスに乗り、
      「下宿」下車徒歩3分


       <沿革>
           発掘調査により堀跡や掘立柱建物跡が検出されており、城館跡と目されている。


       <手記>
           県道397号堀兼根岸線の建設に伴う発掘調査で、上述の遺構が見つかっています。
          また、小山ノ上遺跡のすぐ北の英遺跡からは、山内上杉系とみられる土器や内耳鍋が
          発掘されているそうです。
           遺跡は入間川の河岸上にあり、同じ台地端を北東に700mほどスライドすると、山内
          上杉憲政が河越城を攻める際に陣城としたとされる柏原城があります。その中間には
          義貞砦と呼ばれる城館跡推定地があり、天文十五年(1546)の河越城の戦いに伴う
          施設群が築かれていたのではないかと推測されます。
           現在、堀が検出された地点は県道の切通し道となって消滅しているようです。台地
          の上は広々とした畑地となっていて、私が訪れたときにはたくさんの車が集まっていま
          した。まさか名もなき遺跡が目当ての人がこれほどいるとは思えず、何事かと思って
          見回すと、車を降りている人たちはみな空を見上げています。すると、ほどなくブルー
          インパルスの航空ショーが始まったではありませんか!時期的に東京五輪に向けた
          演習だと思いますが、城跡めぐりのついでに思わぬ眼福に浴することになりました。
          どうやらここは、史跡というより自衛隊機のビュースポットとして有名なようです。

           
 小山ノ上遺跡現況。
台地上の遺跡指定地付近現況。 
 おまけ:ブルーインパルスの演習風景。


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